コロナ禍の世界でも、私達は、ゆっくりと進み続けています。
今まで通りには行きませんが、マスクをして、消毒して…毎日を暮らしています。
しかし、ふと、気づいてみると、〝社会的弱者〟という感覚が身近になったように思います。
ウイルス感染のリスクに晒され、満足な保障もないまま、先行きは不安でいっぱい、自由も制限されている——————
ひるがえって考えると、そういう〝痛み〟を今、日本国民全体、世界が共有している。
社会的強者でなくなった分、互いに寄り添う心理的土壌がむしろ強化された——————と考えるのは、楽観的すぎるでしょうか?
不自由は人を強くします。
私は、TV番組を制作する過程で、沢山の社会的弱者…障害がある人々に取材させて頂いてきました。
そして、出逢い、圧倒されました。
不自由と共にすごし、乗り越え、やりすごし、時に社会の偏見と闘いながら生きている人達の凄みに。
障害がある人々に何かしてあげるのが健常者の役目?
健常者って誰でどこにいるのでしょう?
いえいえ、国民総弱者たる今、不自由を先んじて体験し、伴走しているそうした〝先輩方〟に学び、
次に続く、新しい社会を造っていきたい。
互いに支え合い、学びあう。
そんな社会を造る一助になりたいと私達は願っています。